私たち日本人の大多数9割はアリ型人間です。アリ型人間の優れていると所、劣っている所を示します。
アリ型の人の特徴は、物事を個別的に具体的に、白か黒かで捉える事です。曖昧な捉え方はせず、一般常識等の、固定化された解釈から事実を捉えます。この捉え方の特徴が、長所、短所となって現れてきます。
長所は、個別的に具体的に捉えるので、現場力を持ち、業務遂行能力に優れている事です。
企業において、利益を生み出すのは、製品でありサービスですが、どの様に作るかに長けた能力があるので、優れた製品を作ること、よいサービスをする事にアリ型は優れています。
アリ型の物事の捉え方の特徴は、表面の変化や、表面から簡単に類推できる事の変化に強く、対応型のコミュニケーション能力にも優れています。
この特徴が、もの作りにおいては、日本人の感性である微妙な差まで見分ける目を使い、優れた製品を生み出したり、人の微妙な感情変化を見分けたりできる為、対応型コミュニケーション能力に優れています。しかも、この行動をすばやくできる事も特徴です。
日本人は、優秀だと言う評判は、この面を観ているからです。
他国では出来ない、質の良い製品を作る、おもてなしのサービスができる、日本食が世界で認められる、等はみな、アリ型のよい点から生まれています。
その他にも、良質な製品、サービス以外に、日本人の繊細な感覚は、優れた美術品を生み出し、もの作りに関しては、何でも花道、茶道、書道等の道にしてしまい、少しの違いを追求する、掘り下げを行う為、もの作りを極めるつくり方を伝承しています。
日本人は、跳び抜ける事を嫌う国民性があります。みんなと同じ事を望むので、法律に反する事は嫌われ、社会規範を守る人が多く、常識的な安全な国、というイメージを作っているのは、アリ型が多いからではないでしょうか。
外観からイメージすると、アリ型は、物事をテキパキこなす公務員の様な人達です。行っている事の細部まで分かっていて、決められた業務やルーチンワークは手際よくこなせるタイプです。
実行力あるアリ型経営者がいて、それを従順に支えるアリ型部下がいて、企業がスムーズに暗黙の了解で回って行くイメージです。
欠点は、固定的観方から生まれるものが多く、事実を事実として観るのではなく、固定観念で観るので、物事を正しく認識出来ない事が生まれます。
この固定的観方は、物事を白か黒かで分けてみる為、可能性で観る観方はあまりしません。
大多数のアリ型がいる社会が日本である為、物事の捉え方、考え方に、日本独自のものを持ち、長所になったり、欠点になったりして、日本の社会を築いています。
悪い面は、常識的な観方から生まれてくるのかも知れませんが、人の表面的な違いを嫌い、周りと同じ様な日本人でないと、いじめや仲間外れ等、嫌がらせを受ける事も珍しくはありません。
この原因は、私たちの常識的観方に固守する事で起きる現象で、人間の本質からみれば、違いがあるのが当たり前だと言えるのでが、アリ型はそういう観方はしません。
その為、個性を認めず、みな同じを望みます。
アリ型は多様性のない、同様の人間になり易いです。
それは、同じ環境では、同じ様に捉える事が常識であり、周りが望むからです。
この観方が、アリ型とは違うキリギリス型の観方を嫌い、キリギリスが育たない、原因の一部になっているのかも知れません。
アリ型は、枠内で線を引いて考える為、線外の事には意識はなく、自分が物事を分かっていないと言う意識はなく、キリギリス型人間がいる事さえ、理解しようとしません。
私たちアリ型には、意識すらできない観方をしている事を、理解出来なく、何でも分かっていると思っています。
この線を引く考え方が、物事の捉え方、考え方を狭く浅くしている事に、気づけないのです。
日本は大多数がアリ型の為、真の意味の多様性をなかなか発揮出来ないでいます。それは、アリ型が多い為、異質なものを嫌う傾向が強いからです。
この傾向は、日本独自のものの観方を生み出し、外国では評価されるのに、日本では評価されない事が発生したり、米国の真似をするのが早いのですが、目に観えないものに対しては、結果が浸透するまで、気づかなかったりする事が発生します。
アリ型日本人に観えているものに対しては、早い対応ができますが、観えていないものに対しては、大きく変化して、変化が表面に観えてこないと気づかない現象が生じます。
これは、観方が固定されている為、固定された観方を大きく変える、何かが起きないと気づかない為です。
アリ型の特徴が、そのまま日本全体に出ているのですが、私たちにはその自覚がなく、アリ型キリギリス型と分ける様な事を言う人も、殆どいません。
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