本文へスキップ

MIアイデア発想塾は、質問の力を使い、バランス・スコアカード、インストラクショナルデザイン、アクションラーニングを導入し、企業力を強化する組織です。

バランス・スコアカードとは

バランス・スコアカードの概略・メリット・結果が出せない理由

「バランス・スコアカードの概略」

バランス・スコアカード(以下BSCと表現)と言う企業の経営戦略を、効率的効果的に実行する戦略経営システムがあります。

1990年代にBSCが開発され、米国企業が導入し、成果を上げているのを見て、日本企業も、BSCを導入する企業が増えたのですが、BSC導入で、結果を出せる企業、出せない企業と分かれてしまい、BSC自体はよいとの認識は持ちつつ、現在は低潮に推移しているようです。

当組織では、BSCは、非常に効率的効果的な経営管理システムと判断し、普及に力を入れる事にしました。

なぜ、当組織がBSCを役立つと判断したかは、BSCは非常に柔軟性があり、どう作り、どう運用して行くかが問われるもので、当組織の、Why思考が生きてくる、と思ったからです。

日本でのBSC導入の失敗例を見ると、私たちが習慣的に行っているWhat思考が、理由になっている事が多くあります。

当組織が一貫して言っている、Why思考の様な、新たな視点でBSCを捉えないと、私たちが発想力を発揮できない様に、BSC導入に失敗する確率が高まります。

当組織では、他所とは違う当組織独自の視点Why思考でBSC導入を捉えていますので、成果の出せるBSC導入をする事ができます。

「バランス・スコアカードはどんな事をするのか」

BSCとは、企業のビジョンから生まれてくる戦略を、効率的効果的に実現する為に、考えられた経営管理システムです。

従来の、過去のデータである財務データだけに頼っていた経営を、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と改革の視点を加えて企業戦略を実行する為にマップにしたものです。

最初は、企業が作った戦略実行の為の戦略マップを作ります。
図1に一般的な戦略マップを掲載しますので、概略を掴んで頂ければ幸いです。

図1で示している通り、一番上に、何を目標に戦略を実行して行くかを書き、その下に財務の視点で見た達成目標を書きます。

次に、その財務目標を実現する為に、顧客に御社をどう受け止めて欲しいか、具体的な言葉で書きます。

次に、顧客の視点で挙げたものを実現するためには、企業のどの部署で、どんな業務プロセスが必要かを、具体的に書いて行きます。

最後に、その業務プロセスを実現する為に足りないスキル等を補うための研修や学びを書きます。

人材と変革の視点を記述するのは、戦略自体が挑戦的な性格があるからで、努力しなければ達成できない目標を掲げる為、知識・技術・スキルが不足する事が予想されるからです。

企業の戦略を実現する為の具体的な行動目標を、4つの階層構造にしてみる事により、企業活動を見え易くし、活動の評価を日時行う事で現状を把握し、経営に生かして行こうと言うのがBSCの目的です。

4つの視点で企業活動を表した戦略マップの他に、戦略マップを基にして、各部署で行う事、各個人が行う事の目標や重要な行動、その行動の評価指標、数値目標、行動計画を作ります。その図が図2です。

BSCテーブルは、戦略マップで決めた事を実現する為、社員がどんな事をして、どう評価する等を表したもので、社員1人ひとりまで、戦略マップからブレイクダウンされます。

BSCテーブルは、各部、課、係、個人と言う様に縦にブレイクダウンするものと、各部間、各課間にブレイクダウンする横の展開があり、最終的には社員1人ひとりまで作られます。

戦略マップも、BSCテーブルも、上から下へ、横から横へブレイクダウンする時、その相互関係が、論理にあっている必要十分条件が必要になります。

論理的に合わなかったり、必要十分条件を満たさなかったりしていると、BSCの目的である、戦略に全社員の力を集中する事ができない場合も現れ、BSC導入効果が出てこない事もあります。
図1
























図2

BSCは、戦略マップとBSCテーブルと言うフレームワークを提供し、考えだされた要素の間に必要十分条件が必要なだけで、具体的な事は、BSCを導入する企業の社員が作って行くものです。

この事が、BSCを導入する際障害になる私たちの習慣が出易く、BSC導入に成果を出せない理由ではないでしょうか。

私たちは、木を見て森を見ず、の思考をよくしてしまいます。

当組織では現時点でBSCの本質を、長期にわたり世の中が変わって行く事に対応する形で、戦略を実行する為に、社員の能力を最大化して、全社員の力を戦略に結集できる様にするツール、と捉えています。

「バランス・スコアカードを作る事により、どんな事が期待できるのか」

一番大きなメリットは、BSCのツールを全社で共有する事により、全ての社員が全社戦略とそれぞれのタスクの因果関係が理解できる様になり、企業の戦略に則り、全社員の力を、社員の自主性を発揮できる形で結集できる事です。

その他にも、あるコンサルタントの言葉を借りると、社員の末端まで行動計画が策定され、フォローアップシートで毎日管理できるので、経営者は、全社員の行動を通して、経営状態を戦略実行の視点で把握できる事です。

その他にも、財務、顧客、社内プロセス、組織学習の4つの包括的な視点で経営を管理する事により、外部と内部、過去と将来、財務と非財務、長期と短期と言う経営の様々な視点から経営を管理できる事です。

経営指標として測定されない、顧客満足度やIT投資など、長期的に利益を生み出す活動を、戦略の視点で見る事ができます。

戦略マップで上下がシームレスに結びつき戦略実行のタスクを共有できるので、上下のディスカッションが活発になり、現場の情報を、戦略に合わせた創発戦略にする事ができ、組織としての戦略策定能力が向上する、と言っています。当組織も、この説明は的を得た表現と思いますので、掲載しました。

「なぜ、バランス・スコアカードの導入効果を出せない企業が多いのか、その理由とは」

当組織では、導入効果が出ない理由は、私たちの普段行っているものの見方や捉え方、行う習慣的な事にある、と判断しています。例えば、部分最適な見方、権力格差が大きい、日本語は曖昧な表現が多い、私たちの物事の見方やコミュニケーションの取り方等です。

あるコンサルタントは、BSCの導入が進まない理由を5つ挙げています。

1、企業ビジョンと戦略は曖昧且つ総花的で、社員がビジョンや戦略を十分に理解していない場合が多い
2、経営トップは強いリーダーシップを発揮せず、全社員に会社のビジョンと戦略を十分に伝えられていない 
3、経営トップも社員も、ボトムアップアプローチは十分な経験を有するが、トップダウンアプローチを要するプロジェクトを得意としない
4、人事システムと予算管理システムは、企業戦略と整合性が取れていない 
5、企業は個々の社員の自主性や能力を全社戦略実行に向け、社内で十分活用できていない、です。

当組織が考える上記の事が起きる原因を説明すると、

1、は、米国で開発された経営手法、例えばビジョン経営などを、浅く表面的に捉えていて、ビジョン経営の本質を理解しないまま戦略を立てるので、ビジョンから生まれてくる戦略が曖昧になり、経営者や上司が明確な戦略を作れないので、曖昧な説明に終始する様になり、社員がビジョンや戦略を十分に理解できない事になってします。

What思考をしている事と、私たちの習慣が、この結果を生み出している事が、見えてきます。

2、については、企業のトップ経営者は、今までは、対人関係や業務処理能力(創造性を含まない)が優れている事が求められ、考える事が必要な米国の経営手法を、今まで行ってこなかった事や、戦略自体が曖昧で、BSCを理解できる水準でビジョンや戦略を説明できず、BSC導入の為のリーダーシップが発揮できなく、ビジョンや戦略を、十分な理解が得られるレベルで社員に説明できない。

3、については、今までのトップダウンは、権力格差の大きい日本では指示が命令になり易く、これを嫌う部下社員が多いので、ボトムアップはできても、トップダウンは行わない環境ができた事。

しかし現在は、企業経営に優秀な経営者のリーダーシップが必要になり、トップダウンの必要性が出てきた。

BSCは、社員1人ひとりまでタスクをブレイクダウンするので、全社戦略に則って各社員にタスクを割り振る為、社員の嫌う上司の命令と言うより会社の使命になるので、社員がトップダウンを納得し易いシステムではないでしょうか。

4、は、私たちは身近な事に意識が集中する傾向が強く、部分最適を望んでしまうので、企業戦略と整合性が合わなくなってしまう事

What思考の特徴が、そのまま出てしまうので、部分最適になり易く、この様な事が起きてしまう訳です。

5、は、3にも関係するのですが、権力格差が大きい日本では、今まで上司の言う事は命令になり易く、社員の自主性や能力を生かせない環境があるので、全社戦略に合わせた、社員の自主性や能力を、生かせない事が起きてしまう、等が上記したBSCの導入を阻害する原因と考えられます。

その他にも、BSCを導入する時に障害になるものはあるのですが、その原因の殆どは、最初に挙げた、私たちのWhat思考、に負う所が多いと判断しています。

BSCを効果的に導入する為には、これらの導入障害になるWhat思考を取り除き、私たちがWhy思考をする必要があります。

バナースペース

関連項目

Why思考とは

バランス・スコアカードとは

BSC導入障害克服法、当組織の導入法、メリット

MIアイデア発想塾

〒400-0853
山梨県甲府市下小河原町
Mail tresor@eagle.ocn.ne.jp