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MIアイデア発想塾は、質問の力を使い、バランス・スコアカード、インストラクショナルデザイン、アクションラーニングを導入し、企業力を強化する組織です。    

質問力とは

質問力の影響、鍛える方法、自問する力

「質問力の影響」

質問力を中心に、どんな理由で質問が色々な効果を生むか、その結果どんな効果と、どんな事ができる様になるかを表した関係図が下図です。

下図を見れば、なぜ、質問する事が、有効に働くかが、理解し易いのではないでしょうか。

質問力を培う効果は、人に対するコミュニケーションが円滑にコントロールできる事と、自分自身を高めてくれる事と、効率的で効果的な賢い経営ができる事です。

私たちの知識重視の問題解決法を取っていては、この様な事は、不可能です。

私たちは質問をあまりしない習慣があります。
その理由は2つあり、1つは、本音と建前の文化があるので、本音を追求する質問は、嫌われる傾向がある事。
1つは、人や物事を追求するのではなく、どこかの知識を覚える事で満足するので、質問の習慣がない事です。

質問を嫌う傾向と、人、物事を追求しない、物事の捉え方が表面的であるので、私たちが作る社会には、曖昧な部分があります。

このHPのバランス・スコアーカードの所で、なぜ、バランス・スコアーカードの導入効果を出せない企業が多いのか、その理由とは、で説明している通り、私たちのBSC作成は、ビジョンが曖昧だったり、経営者の説明が曖昧であったりする事が原因で、上手く成果が出せない事が生じています。

質問力を良く理解し、質問を多くすると、これらの事が解消できます。

「質問力を鍛える方法」

質問力で成果を出す為に問題になる事は、適切な質問をできる様にする事です。

これは、日常の会話の中に意識して質問を多くし、質問の効果を実感しながら、徐々に質問力を磨いて行く以外、方法はありません。

質問は、本質や原因を追究するには唯一無二のものなので、質問を多くしていれば、自然と人、自分、物事が解明され理解できる様になるので、質問を続けていれば、質問の質が自然に上がってきます。

私たちに本当に知りたい事があれば、好奇心の旺盛な人の様に、質問は自然に出てくると思います。

又、意識して自問を繰り返し、自分を磨く、物事の理解を深める事以外、自分を高めて人の上に出る事や、物事を見通して情報の良し悪しを判断し、賢い事をできる様にはなりません。

人とのコミュニケーションで質問力を使い、すぐに結果を出したいのであれば、質問力を問う本が多く出回っていますので、本を読んで、この様な時は、こんな質問が効果ある、と言うものはあります。

例えば、ある本に、心の距離を縮めたい時、相手との共通点を見つけ出す質問、趣味は何ですか?等の質問をする、等があります。

これを使えば、今までより効果的な、質問はできます。

他の質問の例を、参考に記述しましたので、 質問例をご覧ください。

今では、質問作り、と言う本も出ていて、質問のどう言う事を理解すれば、適切な質問ができる様になるか、を説明している本があります。

その本を読んで、本にある事を実践して、質問の力の理解を深めれば、適切な質問ができる様になる事を、助けてくれます。

適切な質問が難しいのは、いつ誰にどんな意図でどんな質問をするかが重要で、質問する時の状況と質問内容と質問態度が、その質問が適切なものになるか否かを決めてしまいます。

この状況判断は、経験を積まなければ、手に入れる事はできません。

それだけに、適切な質問ができると、その人に大きなメリットをもたらす事ができます。

もちろん適切な質問をできる人は、他者より上に出られる効果もあります。

これからの世界では、リーダーになる為の条件に、適切な質問ができるか否かが、入ってくるかも知れません。

それ程、質問力は重要になって行くのではないでしょうか。

ただ自問は、自分で意識しなければできないので、モチベーションが必要になる事がありますが、自分が良くなる、物事が分かる様になるなど、自分にメリットが生まれますので、モチベーション維持は、それ程難しい事はありません。

モチベーションの維持が難しいのは初期の頃で、自分にメリットが生まれない中で意識し続ける必要があるので、他人の力を借りるなどして意識を維持する様にします。

質問力を身につける事には、質問でしか得られないものを含め、多くのメリットがありますので、努力しがいのある取り組みになると思います。

この他のスキルでもそうですが、習慣化が必要なスキルは習慣化できると、努力の意識なく、自然にできる様になります。苦労するのは、最初の数か月だけです。

「質問力を問題にする理由」

私たちが行っている知識重視の問題解決より、質問力を身につける方がよい結果を出せる事は分かったが、なぜ、質問力なのか?その理由を問うてみます。

この質問に対し、過去の事例で説明できる程の例がないのですが、想像できる事は多くあります。

今は、IT化グローバル化の進展で、社会は複雑になり大きく変化しています。
しかも、先進国である日本は、成熟社会になり、ものが溢れています。

この世の中では、既存の知識では対処できない事も増えています。

例えば、1人ひとりを生かす為のコミュニケーション力が必要になったり、複雑で分かり難い社会を読み取る力が必要になったり、新たなものを生み出す力を養成する事が必要になってきています。

これらの事は、質問力を培う事で、可能にして行けます。

なぜ、質問力を培えば、これらの事が、できる様になるのでしょうか?

質問する事には9つの効果がある事は理解できたと思いますので、質問力を身につけると、どんな事ができる様になるか説明します。

最初に、コミュニケーションに質問の力を使う場合を見てみます。

社員1人ひとりが質問力を意識し、質問をできる様になった場合を想定してみます。

最初に感じられる効果は前に書いた、営業と顧客の間で起きる変化で説明できます。

その他に、上司が部下に、命令にならない形で、上司の意向に沿った事を、させる事ができます。

上司が部下への質問で、部下の状況を把握し、部下のやり方や納得した方法で上司がさせたい事をさせれば、上司の命令にはならなく、部下の意志で行う形に持って行けます。

この様な質問の使い方をすれば、上下関係の壁を越えて、1人ひとりを生かす事ができます。

この様に、コミュニケーションに関わる質問の1つ特徴は、相手の状況を詳しく知る事ができる事です。

相手の状況を把握できれば、質問力の効果、相手の思考を変えて相手をコントロールする事も、その気にさせる事も、色々な手を打つ事に繋がり、行う事に可能性が広がります。

次に自分が自分にする自問は、どんな事ができるのでしょうか。

自分が自分に、自分が物事にする質問は、他人には見えないので、本人が自覚して自分に、物事に質問をする以外、自問をできる様にする方法はありません。

自分が自分にする質問の代表例が、反省です。
今日の行動は、これでよかったのか?などです。

反省の効果は、私たちもご存知の通り、自分を改める事に役立つので、反省をする人は多いと思います。

しかし反省を、自分が自分にしている質問、具体的に自分を良くする質問と捉えられれば、どんな事を自分に質問すれば、自分が成長できるかをコントロールでき、さらに大きな質問効果を得る事ができます。

自分が成長したい、と思う人は多いと思います。
この意欲を、自分はどうなりたいのか?なりたい人間になるには、どうすればよいか?等の自問をすればよい訳です。

自分が自分にする自問をコントロールできる様になれば、私たちは、確実に人より上に出る事ができます。

なぜなら、自問をコントロールできれば、自分の態度をコントロールできる様になりますので、相手に合わせたWin-Winの解決策や、自分の強みを使った行動がとれる様になるので、相手より優位に立つ可能性が増えるからです。メタ認知的な行動が、とれる様になるからです。

「私たちが苦手な自分から物事にする質問、自問」

私たちは、自分が物事にする質問、自問の効果を理解している人は、非常に少ないと思います。

自分が物事にする質問ができる人は非常に少なく、物事に対する自問ができるだけでも、物事の理解が他の人より進むので、差別化に繋がります。

自分が物事にする質問ができる様になると、物事の関係性や構造、構成要素など物事を支えている背景を解明、理解できる事や、なぜ、を繰り返す事で、原因や本質が解明理解できる様になる、洞察力が付いてきます。

他所でも触れている様に、私たちは知識重視の捉え方をしていますので、洞察力を身につけている人は少ないです。

洞察力が身についてくると言う事は、物事を解明理解できる様になる事ですから、複雑で分かり難い社会を読み取る力も、自然についてきます。

洞察力を身につけると、他人が気づかない事を、気づける様になったり、情報の選別が適切になったり、今何が必要で、何が必要ないかを見通せる様になったりして、賢い事を行える様になります。

又洞察力は、新たな付加価値を生み出す、発想力の基礎になるので、洞察力が付いてくると、私たちの苦手な、新たな価値を生む発想、アイデアを出せる様になってきます。

なぜ、洞察力を身につけると発想力が付くか、と言うと、新たな価値は、今あるものの、新しい組み合わせを考えだした時生まれるので、今あるものを深く広く理解する必要があり、これを可能にするのが洞察力を培う事であり、質問を物事に多くする事です。

質問を物事に多くする、と言うと分かり難いかもしれませんが、今あるものや起きている物事に、なぜ、どうして?と疑問を持って、追求する様に考え解明理解して行く事を言います。

「質問を3つのタイプに分けてみると」

最初の頃に説明した9つの質問効果のうち、@〜Bまでは、深く考えて潜在意識に眠っている情報など、貴重な情報を引き出す事に役立つ質問効果です。

C〜Fまでは、対人のコミュニケーションの取り方に関する質問効果で、自分を優位にする為に使われる事が多い質問です。

GとHは自分の能力を高める効果のある質問です。

質問は、上記したように誰が誰に、どんな事にする質問か、によって3つのタイプに分けられます。

自分が他人にする質問、自分が自分にする質問、自分が物事にする質問です。

私たちは、質問すると言えば、自分が他人にする質問を想像すると思います。

色々な意図をもって他人に質問し、質問意図に合った答えを期待するか、全く想像しなかった答えを聞き参考にする訳です。

自分が他人にする質問は見え易いので、質問効果が分かり易く、私たちには意識し易いので、訓練がし易いです。

自分が自分にする質問、物事にする質問は、私たちが想像する以上の効果があるのですが、見え難い、分かり難い点があるので、良いとは分かっても、意識して行っている人は少ないです。

特に私たちは、自分が物事にする質問、自問が苦手です。

物事を追求する様に考えても、答えが見つからない事もあり、どこかの知識を得る方が簡単なので、物事を追求する事を殆どしないからです。

物事は、そこに存在するだけで、物事の方から働きかけて、答えを教えてくれる訳ではありません。

自分から追求する以外、物事を解明し、理解する事はできません。

よく仮説構築力が問題にされる事が多くなってきていますが、物事に対する自問をする様になると、仮説構築力が付いてきます。

その理由は、物事を追求しても、すぐに解明理解できる事は少なく、分からないままになる事が多くあります。

この時に、仮説を立てる事が自然に多くなります。

これがこうだったから、これはこうなのではないか、と言う様に考える訳です。

物事を追求する気持ちがあると、この仮説を覚えていて、仮説を証明できる様な事実があると、仮説が正しい事が分かります。

こうして、知識を広く深くして行くわけです。

     

「物事を追求して得られる知識と私たちが得ている知識」

私たちは、物事を分かりたい時は、物事に疑問を投げ掛け追求するのではなく、どこかから、物事を説明する知識を得る事で済まそうとします。

追求して得られるものと、どこかの知識を覚えるのとでは、大きな差があります。

物事を追求して得られる知識は、論理に合った形で、物事の関係性や構造、構成要素などの、物事のメカニズムを理解出来たり、原因や本質を分かったりできます。

どこかの知識では、言葉で説明できる目に見える様な事は覚えられますが、知識として覚えられるものは、物事のメカニズムの関係性や本質は、殆ど分からないと思います。

一番顕著に表れるのは、その知識を再現すると分かります。

私たちの知識から再現する場合は、その知識を考え出した人の意図の、表面的な事しか再現できません。

なぜなら私たちの知識は、言葉で表せる表面的な事しか分からないので、仮に再現率を30%とすると、追求する様に考えて得た知識は、理解の度合いにもよりますが、50%以上場合によっては、考え出した人より優れた再現ができる場合もあります。

この理解の差が、私たちが持つ膨大な量の知識になると、大きな差となって表れてきます。

一つの言葉で、広い状況を想像できるのと、言葉の狭い意味しか分からない、と言う様な差が出てきて、物事を見通す力、洞察力の差となって表れてきます。

私たちは、物事を洞察できる事の力を理解できない人は多いと思います。
それは、知識を得る事で、満足してしまうからです。

知識を豊富にしても、洞察力はついてきません。
知識は、どうしても表面的になりがちで、原因や本質は分からないからです。

洞察力があるない、の差は、例えば、ビジネスであれば、先を見通したビジネスの仕方ができるのが洞察力あるビジネスの仕方で、その場の対応に追われているビジネスの仕方をしているのが、洞察のないビジネスです。

この差が、長い間にはどんな差となって表れるかは、想像できると思います。

当組織は、ビジョン経営やバランス・スコアーカード等の米国発のビジネス手法で私たちが結果を出せない理由は、ビジネス環境で起きている事、自社で行っている事を、米国企業の様に洞察できないから、結果を出せないと思っています。

又、私たち日本が、欧米に比較して、低成長、低生産性なのはなぜか?他の国が成長しているのに、30年近くも低成長、低生産性でいるのはどうしてか?等の理由として、洞察力が影響していると思っています。

自社に対する、ビジネスに対する自問を多くして行けば、ビジネス環境や、自社の行っている事の理解がどんどん進み、洞察力が付いてきますので、賢いビジネスができる様になります。企業力をアップする事ができます。

この様に、自問する事には、非常に大きな効果があるのですが、私たちは、自問をコントロールして自分のスキルを高める事はしません。

私たちの習慣が、知識重視である事と、メタ認知を私たちはできないので、無意識に物事をする事が多いからです。

意識して質問を多くして行くと、メタ認知能力も少しずつついてきます。

「集団で質問し合う効果」

グループで質問し合う効果は、今まで上げた効果以外に、質問対象物を多角的に見られる、他者の質問に刺激を受け、更に深く広く対象物を見る様になる、チームコミュニケーションが普通の会話より更に良くなるなどの効果があります。

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